地銀と連携、工務店網の拡充加速　日本戸建管理、「家ドック会」事業強化

　日本戸建管理（大阪市中央区）は、戸建て住宅専門の管理サービスを行う「家ドック会」の事業体制を強化するため、地域金融機関との連携に本格的に乗り出す。第１弾として池田泉州銀行（同北区）と提携。住宅ローンの利用者を対象にした、各種サービスを開始した。これを機に全国の地銀や信用組合とのネットワーク化を推進、顧客と加盟工務店の開拓を加速していく。

　日本戸建管理は建売住宅の販売を行う創建（同中央区）のグループ会社。住宅ストックの質の維持向上を図るために設立され、国土交通省が推奨する「インスペクション（診断）による住宅情報の活用に関する事業」に採択されている。

　具体的には、戸建て住宅の家主が「家ドック会」に入会し、月１０８０円の会費を支払えば、定期点検や２４時間コールセンター対応、修繕計画の立案など各種サービスを受けられる。最大で年間１万円相当のリフォーム券も発行される。

　２０１５年から本格的に事業を開始。全国展開を目指しているが、サービスを提供しているのは首都圏や大阪、福岡、広島、札幌など一部エリアに限られている。このため地方の金融機関と連携し、その情報網を活用してリフォーム専門業者を中心とした工務店ネットワークの拡充と会員の確保に力を入れていく。

　池田泉州銀行との提携では、住宅ローンの借り換えやリフォームローンを新たに利用した場合、初年度無料サービスなどの特典を付与する。他の大手地銀とも話を進めており、順次サービス対象エリアを広げていく計画だ。

　金融機関だけではなく、大手電機メーカーをはじめとした一般企業との交渉にも着手。福利厚生サービスの強化を目指す企業に向けて攻勢をかける。

　家ドック会では、会員１００万世帯と、工務店１０００社の加盟を目指している。