AIの深層学習性能100倍に インテル、2020年までに計画

 米半導体大手インテルの日本法人は9日、人工知能(AI)事業の戦略説明会を開き、2020年までにディープラーニング(深層学習)の性能を現在の100倍に高める計画を明らかにした。AIを使ったサービス向けに最適化し、中央演算処理装置(CPU)の働きを高速化するアクセラレーター「レイククレスト」を来年前半に投入。AI事業で先行する米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアを追撃し、市場での存在感を高めたい考えだ。

 インテルは8月にAI分野の新興企業、ナーバナシステムズを買収。高度な技術を取り入れることでAI向け製品を拡充する。

 レイククレストは、脳の情報処理を人工的に模倣した「ニューラルネットワーク」(神経回路網)に特に最適化した製品。将来的には、インテルのプロセッサー「ジーオン」にナーバナシステムズの技術を加えた「ナイツクレスト」も開発する。

 プロセッサー「ジーオンファイ」シリーズでも、従来製品の性能を4倍に高めた「ナイツミル」を来年中に提供する計画だ。