キリンホールディングス(HD)は13日、コカ・コーラグループと清涼飲料事業での資本提携を断念すると発表した。昨年10月に資本提携で協議していることを公表していたが、協議を終了した。コカ・コーラグループとの物流や原料調達などの業務提携については引き続き協議を進める。
数%ずつ株式を持ち合う方向で協議を進めていたが、キリンHDの磯崎功典社長は「資本提携については、折り合いが付かなかった」と説明した。
資本提携は、それぞれの中核企業が株式を持ち合う方向で検討していた。コカ・コーラグループの製造・販売を手掛けるコカ・コーライーストジャパンとコカ・コーラウエストが今年4月に経営統合して発足する新会社と、キリングループで清涼飲料事業を手掛ける子会社のキリンビバレッジが対象だった。
磯崎社長は「資本提携がなくても、日本でいろいろとやり方がある。他の飲料会社が(両社の提携に)乗ってくるのであれば、ウエルカムだ」と話した。
キリングループとコカ・コーラグループの業務提携は製品を小売店や自動販売機へ共同で配送したり、果汁やコーヒー豆などの原料やペットボトルなどの資材を共同で仕入れたりすることが軸になる見通し。シェア争いに直結するような販売やマーケティング分野は提携範囲には含まないもようだ。