
ニューロスペースが実施した睡眠改善研修会=2016年6月【拡大】
■健康経営
ニューロスペース(東京都千代田区)は、不規則の交代制勤務による寝不足や、海外出張による時差ぼけに悩む従業員を抱える企業向けの睡眠改善プログラムを本格提供する。企業の健康経営や働き方改革が社会問題となる中、同社は業界、職種ごとの睡眠の「質」を良くするノウハウを提供し、多様なニーズを取り込む考えだ。
睡眠改善プログラムは都内の心療内科、睡眠外来のクリニックと提携して作成された。まず、従業員に生活習慣などに関するアンケートを行い、企業に特有の問題点を分析。研修会を実施するほか、オンラインチャットで従業員の個別の相談にも応じる。睡眠に関するトラブルを解消するとともに、企業の生産性向上を狙う。
外食、IT、物流などの業界ごとや、夜勤やデスクワーク、立ち仕事などの勤務形態ごとに集めた睡眠に関するデータを活用。「悩みに関するソリューションを持っている」(同社の小林孝徳社長)のが強みだ。
これまで、吉野家ホールディングス、クボタ、DeNAなど18社に対し、プログラムの提供や共同研究を実施した。
また、睡眠ビジネスを取り扱う企業に対し、コンテンツの開発を支援する。2月からは、パナソニックソリューションテクノロジー(東京都港区)と、健康経営支援を目的とした睡眠改善の共同開発を行っている。心拍数や呼吸数などのデータを収集できるセンサー技術と、ニューロスペースの脳波センサーで取得した睡眠情報を使い、個々人にあった睡眠改善指導を行うサービスなどを展開する予定だ。