三井物産は24日、室内で水産物を養殖できるシステムの開発ベンチャー、FRDジャパン(さいたま市岩槻区)を子会社化し、サーモントラウトの陸上養殖事業に乗り出すと発表した。月内に9億円を出資し、株式の8割を取得する。来年4月をめどに千葉県を候補に年産30トンの試験プラントを稼働させ、2020年にも1500トン規模の商業生産に拡張。すしネタなどに使われる日本国内の生食サーモン消費量(約3万トン)の約5%のシェアを目指す。大半を輸入に頼る生食向けサケの国内自給率向上にも貢献する。
FRDジャパンは、バクテリアを使った高度な濾過(ろか)技術の特許を持つ。これにより一日の交換する換水率が1%程度とほぼ水替えが不要な循環型システムを実現。水族館などに納入実績があり、アワビとサーモントラウトの試験養殖を行っている。
JR西日本と富山県の射水市が陸上養殖したサクラマスを試験販売するが、水替えがほぼ不要な陸上養殖で量産化ができれば世界初という。
生食用サーモンは天然は漁獲規制で減少し、海面養殖も適地が限られる。三井物産はアジアへの養殖プラント輸出も計画している。