
上海国際モーターショーで初公開された、トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」のSUV「NX」の一部改良車=19日(共同)【拡大】
トヨタ自動車は27日、2016年度のグループ世界販売台数が前年度比1・6%増の1025万1千台だったと発表した。年度ベースでの過去最高を更新したが、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)に僅差ながら及ばず、2年ぶりに逆転を許した。一方、日本の自動車8社が同日発表した16年度の海外生産台数は全体で前年度比5・8%増の1911万5573台となり、三菱自動車を除く7社が過去最高を更新した。
VWの16年度のグループ世界販売台数は、中国の好調が寄与し3・5%増の1029万9千台だった。一方、トヨタはアジアや欧州で販売を伸ばしたが、主力の北米でセダンの販売が伸び悩んだことが響いた。VWのグループ世界販売は16年暦年(1~12月)に続きトヨタを上回り、世界首位に立ったとみられる。
一方、日本の自動車8社の16年度の国内生産は2・5%増の887万6815台で3年ぶりにプラスとなった。前年度割れとなったマツダ、三菱自を除く各社で国内生産が増えた。
輸出は8社で2・4%増の436万4711台。ホンダは欧州向けの小型車「フィット」(欧州名ジャズ)を日本からの輸出に切り替えて34・5%伸びた。
8社の3月単月の国内生産は、前年同月比5・2%増の88万4527台と、5カ月連続のプラスだった。