三井住友信託銀行は25日、自分の死後、子供や配偶者が遺産の一部を受け取れるようにする「遺言代用信託」の品ぞろえを拡充することを明らかにした。新たに投資信託に積立投資する機能を追加する。低金利環境が続く中、「お金を増やして相続したい」という需要を取り込む。
今月下旬に発売する。受取人となる家族との間で、死後にお金を受け取ってもらう契約を結んだ上で、同行に120万~600万円を預ける。5年かけて、ここから毎月2万~10万円を投資信託に投資する。家族は(1)投資信託(2)投資信託を解約して現金化(3)両方の組み合わせ-のいずれかの形で受け取る。
同行の遺言代用信託の商品シリーズは2013年4月に取り扱いを開始。今年4月末までの販売実績は9万件を超えた。
コツコツと投資する積み立て投資型の金融商品は若年層向けが一般的だが、同行はこれを高齢者向けに応用する。「家族に遺す大事なお金はなるべく減らさずに、少しでも増やしたい」という高齢者のニーズに合致すると判断。個人向け分野の強化につなげる。