スマホに食われたカメラ…苦境続く業界「市場縮小は止まるのか」 ニコン希望退職募るも… (1/4ページ)

2017.6.2 11:38

国産初の中判ミラーレスデジカメ「GFX50S」=2月、横浜市のパシフィコ横浜(酒巻俊介撮影)
国産初の中判ミラーレスデジカメ「GFX50S」=2月、横浜市のパシフィコ横浜(酒巻俊介撮影)【拡大】

  • 平成29年3月期連結決算について記者会見するニコンの岡昌志副社長(右)=5月11日、東京都千代田区
  • 好調な売れ行きの富士フイルムのチェキ=東京都内
  • ソニーのミラーレス一眼カメラの新機種「α9」

 写真撮影は、カメラを搭載したスマホで十分というユーザー意識の変化を受け、いま、深刻なカメラ離れが起きつつある。苦境のカメラ業界からは「市場の縮小がいつ止まるのか見えない」と悲鳴が噴き出す。リストラを迫られたニコン、高級機種で巻き返しを図るソニー、プリントにも活路を見いだす富士フイルム…。各社は反転攻勢の糸口をつかめるか-。

凋落したニコン

 5月11日、ニコンが都内で開催した平成29年3月期決算発表会。事前に苦戦が予想されていた通り、公表されたその数字は約71億円の最終赤字で、7年ぶりの赤字決算となった。

 不振のデジカメは、レンズ交換式の販売台数が404万台(28年3月期)から310万台(29年3月期)に減少。さらに250万台(30年3月期)に減ると予想される。コンパクトデジカメも「623万台(28年3月期)→319万台(29年3月期)→230万台(30年3月期)」で、まさに「転落」という表現がふさわしい軌跡をたどる。

 岡昌志副社長は「付加価値が大きい製品を追求するため台数は減少する」と説明したが、では一体いつ底は見えるのか。

 岡氏は「市場の縮小がいつ下げ止まるか、どこまで下がるか判断は難しい。過去と同じペースで縮小する前提で計画を練っている」と苦渋の表情で語った。

逆風…ざっと5分の1に

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