
第一三共ヘルスケアが発売したドリンク剤「スイッチリゲイン」【拡大】
製薬各社が、新商品投入などで一般用医薬品や栄養ドリンク剤の事業を相次ぎてこ入れしている。顧客の年齢層が上がり、若い層を掘り起こすことが喫緊の課題となっているためだ。働き方改革の浸透といった社会的な背景もある。息の長い人気を誇ってきたブランドも、時代が変わる中で軌道修正が必要になっている。
第一三共ヘルスケアは3月、主力のドリンク剤「リゲイン」で5年ぶりとなる新商品「スイッチリゲイン」を大手コンビニ「ファミリーマート」の限定商品として発売した。中枢神経系の疲労を抑えるアミノ酸を配合した「A」(100ミリリットル入り214円)と、肉体疲労時に効果的なタウリンを多く含む「K」(同)の2種類で、通常のリゲインが50代中心に買われているのに対し、30~40代がターゲットだ。
リゲインは1988年に初めて発売され、俳優の時任三郎さんふんする企業戦士が登場するCMや「24時間戦えますか」のキャッチコピーが話題となった。だが時代が変わり、長時間労働を是正する動きが広がるなか、「残業のお供」としてのニーズは薄れつつある。そのうえドリンク剤市場は、2000年代に入り健康に配慮した機能性飲料の台頭もあって縮小。同社では「短時間で仕事の成果が上がる『質』重視の商品であることを訴えたい」と話す。