
欠陥エアバッグのリコール問題で経営が悪化し、民事再生法の適用を申請した件で会見した、タカタの高田重久会長兼社長(右から3人目)=26日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影)【拡大】
--負債総額は3800億円とのことだが、トヨタは「タカタに対するリコール費用の求償債権が5700億円に達する」と発表している。最終的な負債総額はいくらになるのか
高田会長兼社長「3800億円は、(あくまで)3月期決算で示した負債総額の合算数字だ。リコールに基づく負債がどれくらいに上るか、なかなかわからないという特殊事情がある。自動車メーカーと協議がまとまっていないためだ。したがって決算数字では合理的な見積もりができていない。一方で、民事再生手続きに入ると負債額を確定する手続きがある。自動車メーカーから再建が届け出され、それが認められるかどうか、という手続きの流れになる。したがって、今の時点では3月期決算の数字しか申し上げられない」
--概数としては1兆円を超えるか
「再生手続きの中で固まっていくので、概数も現段階では認識していない」
--リコール製品の回収率は世界で何割くらいか
清水取締役「具体的な数字がなかなかつかめていない。メーカーではある程度つかんでいると思うが、国交省の発表によると日本国内なら回収率72~73%。米国は約36%と聞いているが、その他の国については具体的につかんでいない」
「今後スポンサーが付いた時点で、PSAN(相安定化硝酸アンモニウムを使用した)インフレーター(ガス発生装置)をどうやって供給していくか。今のところ、PSANインフレーターの生産は2020年3月までにすべて終了すると見積もっている。スポンサーが付き、新生の会社になった後のPSANインフレーター供給は、現在のタカタからスピンアウトした仮名『リストラクチャド・タカタ社(RTK)』が、20年3月までリコールに必要な生産を続ける計画だ」