でんぷん１割値上げへ　ＪＡ全農、ジャガイモ不足

　全国農業協同組合連合会（ＪＡ全農）が片栗粉などの原料となる「ばれいしょでんぷん」の出荷価格を１０月から約１割引き上げることが２７日、分かった。昨年夏の北海道への台風被害で原料となるジャガイモが不足しているため。６年ぶりの値上げとなる。

　１キロ当たりの出荷価格を１５円程度引き上げ、約１６０円とする予定だ。片栗粉に加え、菓子、即席麺など幅広い用途で使われており、加工食品などの価格にも影響が出そうだ。

　国内のでんぷん消費のほとんどは輸入トウモロコシを原料とした製品だが、ばれいしょでんぷんは粘度が高く、置き換えは難しいという。

　北海道産のジャガイモを巡っては、台風被害で品薄となり、今春に菓子大手のカルビーなどが一部のポテトチップスの販売終了や休止を相次いで決めた。ばれいしょでんぷんの値上げは原料の一部がポテトチップス向けに回ったことも要因となっている。