東芝の2800億円の融資枠を主要7行が延長 当面の資金繰り支える

 経営再建中の東芝に対し、三井住友銀行やみずほ銀行など主要7行が月内に期限を迎える2800億円の融資枠を延長する方針を固めたことが29日、分かった。東芝の当面の資金繰りを支える。2800億円は運転資金に充てられる。すでに融資枠のうち280億円を引き出せるようにしている。

 この融資枠は、東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の株式を担保としており、東芝メモリの売却差し止めを申し立てている提携先の米ウエスタン・デジタル(WD)の反対で、これまで資金を引き出せなかった。主要行は、東芝メモリの株式を一時的に手元に置いておく「保護預かり」という仕組みを使って融資を実行する。通常の担保よりも価値が低くなることから、各行は貸し倒れ引当金を積む方向で検討している。

 これとは別に、主力3行は別の用途の4000億円の融資枠を残しているが、東芝はさらなる増額を要請している。

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