
2016年9月のパリ・モーターショーで世界初公開したGLMの次世代車「G4」。19年の量産開始を目指す(同社提供)【拡大】
昨年9月に開かれたフランスの車の祭典「パリ・モーターショー」。「フェラーリ」「フィアット」など世界の名だたるブランドの最新車が披露される中、従業員わずか20人余りの京都のベンチャー企業が世界を驚かせた。
「(2014年に発売した)『トミーカイラZZ』のような電気自動車(EV)を量産するメーカーは世界にほとんどない。日本の安全基準を満たしたEVをベンチャーがつくるのか、と評価をいただけた」
京都大学発ベンチャー、GLMの小間裕康社長(39)は、パリで出展したことにより今後の事業展開に一定の手応えをつかんだ。これまで商談を断られ続けた世界的な大手部品メーカーなどから取り引きの問い合わせが増えたのだ。
同社がパリを舞台に世界で初めて披露したのは、19年の量産開始を目指す次世代EVスーパーカー「G4」だ。ドア開閉時に4枚のドアが跳ね上がるスタイルが特徴で、最高出力540馬力、最高時速250キロ。想定価格4000万円の超高級車。1000台の販売を目指し、年内に試作車の走行テストを行う準備を進める。