【日本発!起業家の挑戦】失敗寸前から成功 400万人利用の音楽コラボアプリ「nana」、異色経歴の代表に聞く (1/5ページ)

nanamusic代表の文原明臣氏
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 ■音楽コラボアプリnana music代表・文原明臣氏に聞く

 音楽関連のアプリケーションで利益を生むのは容易ではない。競争が激しいうえに、ほとんどの消費者はアプリ利用に料金を払いたがらないからだ。nana music(東京都渋谷区)の文原明臣代表は、逆境に負けずに成功している数少ない音楽アプリ運営者だ。「nana」は歌声や演奏を録音して共有し、コラボ(重ね録り)を楽しめる無料の音楽サービスである。歌声や伴奏として投稿されるサウンドに他のユーザーが歌声や異なる楽器を重ねることで、無数のアレンジが生まれる。

 2011年の米国法人化から翌年のアプリ提供開始、さらに13年の日本法人への事業移管を経て、現在nanaは世界中に400万人の利用者を抱える。しかし、アプリのリリースから数カ月後には資金は底をつきかけ、ダウンロード数も激減してゼロに近付いていたという。文原氏率いるチームはいかにその状況を脱したのだろうか。

 --nanaはプロの音楽家とアマチュアのどちらにターゲットを定めていますか

 「ほとんどアマチュアの音楽愛好家ですね。アプリを使って楽しむこと、そして音楽を通じてコミュニケーションを図ることがnanaの目指していることです」

 --利用者層は

 「10代の女の子の間で最も人気が高いです。世界中に400万人程度のユーザーがいます。約3分の2が日本に、残りは100カ国以上に散らばっていますが多くが台湾、米国、ベトナム、インド、フランスにいます」

 --どうしてユーザーはその6カ国・地域に集中しているのですか

 「理由ははっきりとは分かりません。計画して数字を伸ばしたわけではないので。いずれの国でも口コミによって人気が高まりました」

「F1のドライバーを本気で目指していましたが」

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