ITを活用して物や場所の貸し借りを仲介するサービスが人気だ。利用者はスマートフォンなどを使って手軽に、自転車のレンタルや荷物の預かりといったサービスを受けられる。シェアリングエコノミー(共有型経済)の一つとして注目され、訪日外国人にも好評で、観光と絡めた地域活性化につながりそうだ。
シェアサイクルのサービスを手掛けるコギコギ(東京)は東京、京都、福岡の都市部を中心に電動アシスト自転車を貸し出している。商業施設やホテルなど計約30カ所で、利用者は自転車を借りたり返却したりできる。毎年利用者が増加、半数が訪日外国人だ。スマホのアプリで鍵の施錠ができ、自転車の管理に必要な人手がかからない。外国人向けに英語表示もある。料金は12時間以内の利用で2268円。一定の月額で利用できる法人プランもある。
中島幹彰社長は「地方にもサービスを拡大したい。移動手段が少ない場所での自転車は有効で、地域活性化にもつながる」と話す。
エクボ(東京)は飲食店や美容室、カラオケ店などと提携、スーツケースやベビーカーなどを預けられるサービス「エクボクローク」を手掛ける。ウェブ上で会員登録すれば利用できる。料金は、小型の荷物で1日300円、大型は600円。
飲食店などが空きスペースを荷物置き場として提供、運営するエクボと利用料を分け合う。破損などに備え、同社が保険に加入している。
利用者は荷物を置きたい場所を探して予約、空きロッカーを探し回る必要がない。東京、京都、大阪、福岡、沖縄で展開しており、今後もエリアを拡大し提携する店舗を増やす。