音声に反応し、音楽を再生したり、質問に答えたりするだけでなく、家庭内のほかの家電製品とも連携するスマートスピーカー市場が急速に成長しつつある。またこれまでは北米が主戦場だったが、中国、日本、欧州でも相次いで新製品が発表され、いよいよグローバル競争の様相を呈してきた。
▽アメリカではアマゾンが市場の8割を独占
アメリカにおいてはアマゾンの人工知能(AI)アレクサを搭載した「エコー」、グーグルの「ホーム」が先行しており、現時点でもほぼ2強状態にある。米調査会社エディソン・リサーチの調査によれば、2017年6月時点でのアメリカにおけるスマートスピーカー市場シェアは、エコーが82%、ホームが18%なので、1強といったほうがいいかもしれない。
一方、米調査会社イーマーケッターは、今年、3560万人のアメリカ人が、少なくとも月に1度はスマートスピーカーを使うと予測しており、この数字は16年と比較して128.9%増となっている。うち、アマゾンのシェアは70.6%、グーグルが23.8%、その他が5.6%と予測している。
ちなみにアマゾンは現在、エコー、小型で安価なエコー・ドット、ディスプレイを搭載したエコー・ショーの3モデルを展開中であり、いずれのスマートスピーカーも、音声で電気をつけたり、テレビの音量を上げ下げしたり、空調を調節したりすることができる。また、他社アプリとの連携により、音声のみでのピザの注文、オンラインショッピング、タクシーを呼ぶといったサービスの利用も可能だ。