【高論卓説】長期安定政権の利点 強い求心力、高める政策実現性 (1/3ページ)

 代表を務める青山社中の業務上(政策作成支援、公共政策学校運営など)、与野党を超えて政治家との接点が多い。総選挙を目前に控えた今回は、主要プレーヤーに焦点を当て、私見を述べてみたい。

 まず、一連の動きの陰の主役、民進党の前原誠司代表だが、この人の罪は重い。事実上の解党と希望の党への合流の決断は、センスも大義もない。国会議員とは国益を最優先する人だが、今回の氏の行動原理は徹頭徹尾「民進党議員の救済第一」だ。「とにかく安倍晋三政治を終わらせる」という言葉は、政権と思想が近い氏の口から出ると空疎に響く。

 ちょうど140年前の1877年、西郷隆盛は西南戦争に臨んだ。その心情についてはさまざまな解釈があるが、不平士族の押さえつけが無理だと悟り、命を差し出して皆を引き連れ、国益(明治新政府の安定運営)のために滅んだ面があると考えている。前原氏は、仮にも歴史観・国家観があるなら、西郷に倣い、維新を成し遂げて滅びた薩摩士族よろしく、民進党で選挙に臨んで壊滅すべきであった。

 次に、希望の党を立ち上げた小池百合子氏だが、希代の勝負師だと改めて思った。乾坤一擲、若狭勝氏や細野豪志氏が重ねた議論をリセットして、自ら前面に立ち一挙に勝負に出た。一時は総理も青ざめたことと思う。ただ、小池氏が東京都知事にとどまり出馬しないのは中途半端だし、準備不足があまりにひどい。8年前の政権交代時の民主党は、人材・体制・政策、何をとっても希望の党よりマシであった。それでも、実際の政権運営では未熟さを露呈した。ブームとなったマニフェスト(政権公約)は今や死語だが、良識ある国民は、希望の党の公約や候補者に「民主党もどき」を見て「失望」している。

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