トヨタ、北米苦戦…難しいかじ取り 「EV連合」着々も足元に難題山積


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  • 平成29年9月中間連結決算の発表会見で説明するトヨタ自動車の永田理副社長=7日午後、東京都文京区(春名中撮影)

 2018年3月期の通期業績予想を上方修正し、営業利益ベースで2年連続の減益を回避できる見通しとなったトヨタ自動車。ただ、主因は為替の変動という“他力”で、主力の北米で苦戦が続いていることが不安材料だ。一方で、マツダ、デンソーと開発会社を設立した「EV(電気自動車)連合」には、スバルやスズキが参加する方向で調整している。トヨタ経営陣は、足元の難題を解決に向けて進めながら、EVなど将来への布石を打つという難しいかじ取りを迫られている。

 「実力としては減益。まだまだチャレンジの状況が続く」

 決算会見にのぞんだトヨタの永田理副社長は通期業績予想について、厳しい表情で話した。営業利益は上方修正により前期比で微増となるが、為替の影響などを除いてみると、実質的には前期を1850億円下回る減益だという。

 トヨタの主戦場である北米は「インセンティブ」といわれる販売奨励金による値引き競争となっており、経費増と販売減につながっている。永田氏は「米国の主力車である『カムリ』の新型車で、インセンティブを抑制できる。売れ筋の『RAV4』や『ハイランダー』の生産能力も増強したい」と巻き返しに意欲を示した。

 一方、各国の環境規制で必要になるEVへの対応については、9月に設立した新会社が鍵となりそうだ。EVの基本的な構造などを研究開発する同社にはスバルが10月から技術者を派遣しているほか、スズキの鈴木俊宏社長も今月、「参加を前向きに検討したい」と表明。販売競争を繰り広げる会社同士の協調には不安もあるが、トヨタの村上晃彦専務役員は各社の参加意向を歓迎し、「同じ志を持つ会社と切磋琢磨(せっさたくま)して補い合う」と意義を強調した。(高橋寛次)