三菱自、最終黒字に転換 9月中間 アジアの販売好調

 三菱自動車が7日発表した2017年9月中間連結決算は、最終損益が前年同期の2195億円の赤字から483億円の黒字に転換した。

 昨年の燃費不正問題で、生産と販売を一時停止していた反動に加えて、重点地域とする中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)で販売が好調だったことが寄与した。

 売上高は前年同期比9.6%増の9476億円だった。4~9月累計の世界販売台数は14%増の約49万8000台。昨年からスポーツ用多目的車(SUV)「アウトランダー」の現地生産を始めた中国は約9割増の約5万8000台と大きく伸ばした。

 一方、ASEANでは、タイでSUVやピックアップトラックの販売が好調だった。フィリピン、インドネシアでも販売を伸ばした。

 18年3月期については売上高が前期比4.9%増の2兆円、最終損益は1985億円の赤字から680億円の黒字に転換する見込み。

 東京都港区の本社で決算発表会見を開いた益子修最高経営責任者(CEO)は「燃費不正問題を風化させず、信頼回復に努め、V字回復の軌道に乗せる」と強調した。