就職支援のジェイック、大学中退者向け研修 「成長早い」と採用企業が高評価 (1/2ページ)

就職支援プログラムの講義。中堅中小企業の大学中退者への採用意欲は高い=東京都千代田区
就職支援プログラムの講義。中堅中小企業の大学中退者への採用意欲は高い=東京都千代田区【拡大】

 就職支援を手掛けるジェイック(東京都千代田区)が実施している大学中退者支援プログラムが、中退者を採用した企業から高く評価されている。プログラムを修了すると最後まで物事をやり抜く力がつき、採用後の定着率も大卒者と遜色ないという。今後さらに人手不足が加速すれば、中退者への求人も増えることが予想される。同社はプログラムを全国に展開し、将来年間1万人以上の中退者を受け入れる考えだ。

 中退者支援プログラム「セカンドカレッジ」は大学を中退した29歳以下で、正社員として働く意欲のある人が対象となる。

 プログラムの研修は午前9時~午後5時、7日間で受講料は無料。中退した過去を本音で振り返り事実に向き合った上で、どう行動するかを決めさせる。精神力を鍛えるため5時間で100件を目標に飛び込み営業も行う。

 プログラムを修了すると、メーカー、商社、IT、アパレルなど多様な業界約20社との一斉面接会に参加できる。ジェイックには、採用が決まった時点で、企業から手数料が入る仕組みだ。

 これまで3年以内に退職した「第二新卒」に比べ、中退者の採用が進まなかったことについて、佐藤剛志社長は「『中途半端に仕事もすぐ辞めるのではないか』という先入観を持たれてしまうことが要因」と語る。

 しかし、同社の厳しいプログラムの修了者は採用企業から「ハングリー精神がある」「粘り強い」「入社後の成長が早く、活躍できる人材を採用できた」と高い評価を得ているという。

中退者の潜在能力に注目