かめはめ波を打ちたい、エヴァを動かしたい… バンナム担当者が明かすアニメVR成功の秘訣 (1/3ページ)

「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」ではかめはめ波を放って地面をえぐる体験ができる
「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」ではかめはめ波を放って地面をえぐる体験ができる【拡大】

  • アニメIPのVR化に必要なことを説明する田宮幸春さん(左)と小宮順一さん
  • 金塊を集めトロッコに乗って移動する体験ができるハシラスの「GOLDRUSH VR」

 世界中から集まるバイヤーを相手に、映画やテレビ番組、アニメーション、音楽といったコンテンツを取引する見本市、ジャパンコンテンツショーケース2017が10月末に東京都内で開催され、コンテンツに関するセミナーも開かれた。10月24日開催の「『コンテンツ×VR』の最前線」では、東京・歌舞伎町に7月オープンしたVR ZONE SHINJUKUを仕掛けたバンダイナムコエンターテインメント(東京都港区)の開発担当者が出席。「ドラゴンボール」や「機動戦士ガンダム」といったIP(知的財産)を使ったVRを作る時に大切なことを明かした。

 「その体験は王道か?」。これが、バンダイナムコエンターテインメントでアニメーションのIPを使ったVRを提供する時に、開発担当者が重要視するポイントだという。VR ZONE SHINJUKUに導入され、いつもプレーを待つ人で行列ができているアクティビティ「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」の場合は、孫悟空のようにかめはめ波を打ちたいというドラゴンボールファンの夢を叶えることにこだわった。

 AM事業部エグゼクティブプロデューサーの小山順一朗氏、AMプロデュース1部プロデュース4課マネージャーの田宮幸春氏によれば、企画の段階では「桃白白(タオパイパイ)のように投げた柱に乗って飛ぶ」、あるいは登場人物たちが見せる「舞空術で空を飛ぶ」ことをVRで体験させる案が出たという。実現すれば確かにドラゴンボールの登場人物になった気分を味わえるが、小山氏らは「王道ではない」と判断して選ばなかった。

 新しいエンターテインメントを開発する場合、たいていは過去に例のないことをやりたがる。ドラゴンボールについて言えば、悟空になりきってかめはめ波を打つような玩具やゲームが、これまでに幾つも出ていて、やり尽くされている印象が先に立つ。これらの焼き直しになるのを避けたいと、桃白白の再現に向かいたくなるのも仕方がない。

「ここを逃げてはいけない。迷わず王道へ行くべき」