【ビジネスのつぼ】ソニーモバイル、新ロボットに追求した「人らしさ」 ライバル不在、スマホに次ぐ稼ぎ頭になるか (1/3ページ)

エクスペリア・ハローの開発に携わった(左から)城井さん、伊藤さん、倉田さん=東京都品川区
エクスペリア・ハローの開発に携わった(左から)城井さん、伊藤さん、倉田さん=東京都品川区【拡大】

  • 本体のディスプレーに天気予報を表示したエクスペリア・ハロー=東京都品川区
  • ソニーモバイルコミュニケーションズのスマホ「エクスペリア」シリーズ

 □ソニーモバイルコミュニケーションズ

 ■コミュニケーションロボ、まるで家族の一員

 一見したところ流行の「AI(人工知能)スピーカー」のような黒色の円筒形の機器だ。だが、「ハイ、エクスペリア」と呼びかければすぐに返答し、逆に話しかけてくることもある。しかも、生き物のように表情をころころと変えながら。ソニーはこのロボットが「家族の一員」になるだろうという。一体どんなロボットなのか。

 自ら能動的に動き発話

 「一言で言えばコミュニケーションロボットというものです」。開発に携わったスマートプロダクト部門の副部門長、伊藤博史さんはそう説明する。

 AIスピーカーは人がまず命令を出す必要があり、人の指示で初めて答える機器だ。だがハローは自ら能動的に動いたり発話したりする点が全く異なるという。

 「例えば、朝起きてくるとリビングにいるハローが顔を認識し、『おはよう伊藤さん』と話しかける。そうして双方向の対話ができるようになるんですね」(伊藤さん)

 コミュニケーションロボットという新たなカテゴリーの新製品だけに、目下のところライバルは存在しない、と開発陣は胸を張る。

 さて、詳細の機能は大別して(1)コミュニケーション(2)インフォテイメント(3)見守り-の3つで、いずれも人工知能を駆使している。

 例えば母親が外出先から「パパ、洗濯物取り込んでね。マナブ君、宿題も頑張ってよ」と無料対話アプリ「ライン」を通じてハローにメッセージを託す。ハローは画像認識機能によって家族の顔を見分け、家事に関する部分をパパに、宿題はマナブ君にそれぞれ伝える。

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