コッペパン×多彩な具材 わくわく感演出 月刊アベチアキ・阿部千秋さん


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  • 壁に南国風の樹木が描かれ、華やいだ雰囲気を醸し出している「月刊アベチアキ」の店内。コッペパンを注文すると手早くその場で調理してくれる=相模原市中央区

 クリームやあんこ、チョコレートなどの甘味から、ポテトサラダ、スパゲティ、コンビーフなどの総菜まで、バラエティーに富んだ具材を挟んで食べるコッペパンを扱う店が、ここ数年首都圏で次々と登場しブームになっている。「月刊アベチアキ」は、8月に神奈川県相模原市にオープン。オーナーの阿部千秋さんは「月刊誌を開いたときのように、訪れるたびに新しい発見がある店舗を目指したい」と話す。

 ◆その場で調理

 JR相模原駅から車で10分の住宅街の中に、鮮やかなピンク色と白を基調とした雑貨店のようなおしゃれな店舗が現れる。入店すると壁面には南国をイメージした樹木が描かれ、華やかさを醸し出している。

 券売機でチケットを購入して注文すると、その場で具材を挟んで調理してくれる。大きく分けて、デザート系のスイーツコッペ19種類と総菜系のディッシュコッペ8種類の計27種類のコッペパンに、シンプルに油で揚げる揚げパン2種類をそろえている。

 ユニークなメニューとして、赤ワインをベースにした手作りジャムを挟む「サングリア」や自家製のシリアル食品を挟む「グラノーラ」などを提供している。

 とくに他にはないオリジナルとして開発したのが、ラーメンとピリ辛の自家製肉みそを合わせた「ピリ辛タンタン麺」だ。「季節商品を毎月発表していきたい」と店名の「月刊」にふさわしい、わくわくするような新メニューの開発に意欲的に取り組んでいる。

 コッペパンは生地の仕込みから成形、焼き上げまで、全てが手作り。店内で焼き上げるベーカリーでも、既に下ごしらえをしている冷凍生地を使うのが一般的だ。

 しかし、月刊アベチアキでは、味にこだわり、手間を掛けてでも手作業にこだわっている。

 ◆これが天職だ

 高校卒業後、事務の仕事に就いたが、手に職をつけて転職しようと思い立ち、好きな料理の腕を生かすため料理教室に通うようになる。実習科目の中のパンづくりが楽しく、講師からも筋の良さをほめられたことから「これが天職だ」とパン職人を志した。

 7年間勤めた事務の仕事を退職し、東京都町田市の人気ベーカリー「パン・パティ」で働き始める。1年後には、パン90種類以上、パンの元となる生地の作り方も10種類をマスターした。後に店長を任されるようになったものの、「自分がいると次の世代が育たない」と独立した。

 オープン当初は、以前勤めていたベーカリーのなじみ客の来店が目立ったが、開店から4カ月目になったころから、「地域で愛されるベーカリーに育てたい」という当初の目標どおり、小さな子供連れの女性を中心とした近所のなじみ客でにぎわうようになった。「数年以内に東京都町田市を中心に2、3店舗出店したい」と多店舗展開も視野に入れている。

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【プロフィル】阿部千秋

 あべ・ちあき 機械メーカーでの事務職を経て、ベーカリー「パン・パティ」店長。2017年8月、月刊アベチアキを創業。36歳。東京都出身。

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 ■事業概要

 ▽所在地=相模原市中央区千代田2-11-10

 ▽創業=2017年8月

 ▽従業員=8人

 ▽事業内容=パン製造販売