【新春直球緩球】中国、ASEANに力注ぐ 大和ハウス工業・芳井敬一社長

大和ハウス工業の芳井敬一社長(織田淳嗣撮影)
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 --中期経営計画が平成30年度に最終年度を迎える

 「大きな変更なく計画通りにゴールするだろう。大野(直竹・前社長)の思いは傍らで見ていてよく分かっている。次の第6次計画をどのようにやっていくかが次の課題だ」

 --昨年、オーストラリアの住宅会社を買収した。大型の住宅会社買収は米国に続き、2件目だ

 「われわれが現地で選ばれやすい環境に変わってきたと思う。パートナー探しにおいては、創業家と顧客を大切にする、うちと似た会社を探した。波長が合わなくては難しい。大和ハウスの26年度の海外売上高は600億円程度。今年度は2千億円で、30年度は2500億円とする。見える風景が変わってきた」

 --海外はどこに注力を

 「米州、豪州以外には、中国、ASEAN(東南アジア諸国連合)。中国は品質が良ければ住宅が売れる。入居者間の紹介が多く品質ではローカル業者に圧倒的に差をつけている。われわれのアフターサービスが行き届く地域を中心に、展開していきたい。ASEANは現時点ではマンションのニーズが高い」

 --日本国内では物流倉庫の需要が高まっている

 「電子商取引によるものだが、まだ物流全体では少ない。これから伸びていく。内陸、湾岸を問わず顧客の求める場所をターゲットとする。関西では高速道路網の整備が進み、物流倉庫を作る環境が整ってきた。外資系が先行しているので取り戻していきたい」