大阪の食文化を支える「大阪木津卸売市場」(大阪市浪速区)と、東京・池袋を結ぶ高速バスが営業を始めた。市場の活性化に一役買おうと、堺市のバス会社が新路線を開設。市場がにぎわう早朝に到着するダイヤを組み、観光客の利用を見込むという。
堺市美原区のあじさい観光が昨年12月13日から運行。夜に池袋サンシャインバスターミナルを出発して翌朝に木津市場を経由し関西国際空港対岸のりんくうタウン駅に到着する便と、夜にりんくうタウンを出発して翌朝に池袋に到着する便を毎日運行する。
木津市場は300年を超える歴史を誇り、民営卸売市場としては国内最大規模。鮮魚や野菜を中心に約170店が営業する。平成22年のリニューアルで温浴施設や飲食街などが設けられ、朝市イベントを開催するなど、一般客を取り込む試みを進めている。
新路線は市場の取り組みを知ったバス会社が東京方面からの観光客の需要もあると見込んで開設。滑田隆社長は「朝から飲食店が営業し、お風呂にも入れるので、利用者には好評」と話している。