
尾賀真城氏(宮川浩和撮影)【拡大】
--ビール類は今後、段階的に酒税が一本化される
「(税率が下がる)ビールを強化していく。主力の『黒ラベル』と『エビス』という2つのブランドを、さらに盛り上げていきたい。酒税の一本化でビール需要の減少に歯止めがかかることに期待したい。一方、さらっとした味わいや低カロリーといった機能が支持されているため、第3のビールのブランドも残っていくだろう」
--国内市場が縮小する中、海外にも力を入れる
「昨年夏に米国のクラフトビールメーカーであるアンカー・ブリューイング(カリフォルニア州)を買収した。米ニューヨークを拠点とするビール販売子会社とカナダのビール製造販売子会社の2社を含め、3社で北米市場を強化していく。北米市場は利益率が高く、3社で相乗効果を出していきたい」
--アジアでもビール事業を強化している
「例えば、ベトナムでは参入して以降、日本ブランドとしての認知度が高まっている。今後も数量を追うのではなく、利益を重視して事業を展開していきたい。また、韓国では輸入ビールの市場が伸びており、昨年は同国での販売数量が対前年比で2倍に増えた」
--飲料市場はビール以上に競争が激しい
「メーカー数も商品数も多く、商品の改廃も頻繁だ。競争の激しい飲料市場では、特徴のある商品をいかに作れるかが重要だ。昨年は、茶系飲料『加賀棒ほうじ茶』を発売し好評だ」