【ピックアップ】PCSAが臨時社員総会と経営勉強会

再選を果たした加藤代表理事(左から4人目)と新執行部
再選を果たした加藤代表理事(左から4人目)と新執行部【拡大】

 パチンコ・チェーンストア協会(PCSA、代表理事・加藤英則氏)は5月31日、東京都千代田区のTKPガーデンプレミアム神保町で第17期第3回臨時社員総会および第64回PCSA公開経営勉強会を開催した。

 あいさつで加藤代表理事は「改正規則が施行され、遊技機の射幸性が低下する背景で、これからしばらくの間、ファン増加による活性化が実現するまで業界は低収益に陥る可能性が高い」と業況を俯瞰(ふかん)しつつ、「この過渡期を乗り切るためには、経営の効率化が必須である」と強調。さらに「われわれの業界は風営法が足枷(あしかせ)になってできないことが少なくない。健全な経営を実現するためには、そこを変えていかなければならない」とし、「規則の見直しや遊技業法の提案はじめ、企業および産業として存在価値の強化を図ることができる環境整備を目指して、多様に働き掛けを行っていく必要がある」と呼び掛けた。

 総会では、役員の改選において加藤代表理事を再選したほか、来賓として警察庁生活安全局保安課の北久保孝行係長が臨席し、津村優介課長補佐の祝辞を代読。依存問題に関心が高まるなか、遊技業界の積極的取り組みを高く評価しつつ、同協会の遊技機に依拠した経営の見直しや健全化に向けた取り組みを歓迎。さらなる推進に期待を寄せた。

 臨時総会後には、公開経営勉強会を実施。会場が満席となる多くの聴講者が訪れるなか、第1部では遊技機メーカーSANKYOの轟木崇大商品本部第一開発部次長兼ゲージ課長が《新しい規則で生まれる遊技機~パチンコ/SANKYO編~》をテーマに講演した。

 轟木氏は新規則について、唯一の緩和点として最大6段階の設定を提示。メリットとして遊技動機の強化や店舗での運用幅の拡大などを掲げると同時に、「来店客が玉が出るという感覚を持つことができる環境を積極的につくることが肝要だ」と訴えた。

 一方、第2部ではユニバーサルエンターテインメント開発本部マーケット戦略室室長で日本アミューズメント放送代表取締役の長谷川崇彦氏が《新しい規則で生まれる遊技機~パチスロ/ユニバーサルエンターテインメント編~》をテーマにレクチャー。4月1日から申請が始まった新規則機について、社内キーマンへのインタビュー結果を報告する形で説明。純増枚数の増加をポイントとして掲げつつ「射幸性は抑えられるものの、遊びやすい機械を作ろうというコンセプトに沿いつつ、ゲーム性は旧規則機から比べると格段に向上する」と評価した。