JDI、車載ディスプレー事業強化 スマホ依存から脱却へ

ジャパンディスプレイの月崎義幸社長
ジャパンディスプレイの月崎義幸社長【拡大】

 経営再建中の中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)の月崎義幸社長(58)が9日、共同通信のインタビューに応じ、需要増が見込める車載ディスプレー事業を強化することで、スマートフォン向けパネルに依存する体質からの脱却を目指すと述べた。月崎氏は6月に就任。早期の業績回復が課題だ。

 現在はスマホ向け事業が売上高の約8割を占めるが、価格低下が響いて2018年3月期まで純損益が4期連続の赤字に陥っており、月崎氏は「21年ごろにはスマホ以外の売上高を約45~50%まで高めたい」と述べた。

 車載向け事業は、自動運転技術の進展などを追い風に成長が期待できる。石川工場(石川県川北町)、鳥取工場(鳥取市)に加え、茂原工場(千葉県茂原市)でも車載ディスプレーの生産を行う方針を明らかにした。

 17年度は、人員削減や能美工場(石川県能美市)の閉鎖を含む構造改革の実施により過去最大の赤字となった。月崎氏は「18年度の資金繰りは心配ない。必ず黒字化し、利益率も高めていきたい」と強調。さらなるリストラや工場閉鎖の予定はないと明言した。

 主要顧客の米アップルがiPhone(アイフォーン)X(テン)に有機ELパネルを採用するなどスマホ向け液晶は先細りが懸念されるが、「スマホが全て有機ELに切り替わることはない」と反論、需要は底堅いとの認識を示した。

 ただ「顧客に選択肢を示すことが重要だ」との考えから、有機ELの開発は続ける。量産化に向けた海外企業との資本提携については、「必ずしも量産化に先立って行う必要はない」として、交渉に時間がかかる可能性を示唆した。