【株式ニューカマー】フィリピンの通信事業を第1基幹事業に

アイ・ピー・エス宮下幸治社長
アイ・ピー・エス宮下幸治社長【拡大】

 □アイ・ピー・エス 宮下幸治社長

 通信事業を手掛けるアイ・ピー・エスは、フィリピンでの事業を強化する。日本で約30年間培ったノウハウで、現地大手事業者より安く、日本と同レベルの品質で成長を加速する。6月27日に東証マザーズ市場に新規上場した宮下幸治社長に今後の事業展開について聞いた。

 --なぜ、フィリピンで

 「海外人材を日本企業に紹介する事業で創業し、大手国際電話会社の販売代理店となり在留外国人向け国際電話サービスの顧客を開拓した。当時、外国人はフィリピン、中国、韓国、ブラジルの4カ国が約8割を占め、外国人の同胞を相手にしたビジネスを起業した事業者が国際電話の事業も押さえるようになった。ただ、フィリピン人の起業は少なかったため競合もなく、チャンスがあると思い、そこに特化した」

 --事業をどう拡大したのか

 「日本国内で国際電話サービスを提供し、タガログ語新聞も発行した。フィリピンでは1999年にマニラでコールセンター事業を立ち上げ、2012年にはマニラと香港・北米を結ぶ国際通信回線を現地企業に提供して通信事業に参入した。安く日本と同じ品質のサポートで回線を提供し、成長している」

 --業績の推移は

 「在留フィリピン人を介護施設などに派遣する事業と音声通信サービスの不振で、14年3月期は赤字だったが、15年3月期はフィリピンの通信事業が本格稼働し、増収増益に転じた」

 --日本とフィリピンとの事業比率は

 「売上高は日本6に対し、フィリピン4の割合だが、営業利益ではフィリピンが7割を占める。通信事業が最大の成長要因で高い伸びが期待できる」

 --今後の展開は

 「フィリピンの通信事業に注力し、第1の基幹事業に育て上げる。マニラは人口2400万人の市場で、売り上げ順位1000位までの企業の約8割が集中しているため、マニラの法人向けを重視したビジネスに取り組んでいく」

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【プロフィル】宮下幸治

 みやした・こうじ 下関市立大経中退。1985年リクルート入社。91年アイ・ピー・エスを設立し、現職。53歳。和歌山県出身。

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【会社概要】アイ・ピー・エス

 ▽本社=東京都中央区築地4-1-1 東劇ビル8階

 ▽設立=1991年10月

 ▽資本金=9億5318万円

 ▽従業員=279人 (2018年4月末時点)

 ▽売上高=61億700万円 (19年3月期予想)

 ▽事業内容=日本、フィリピンでの通信サービス提供など