コンビニ系銀行の競争火ぶた ローソン銀始動、セブンは電子マネー対応 (1/2ページ)

交通系電子マネーに対応するセブン銀行のATM=東京都千代田区
交通系電子マネーに対応するセブン銀行のATM=東京都千代田区【拡大】

 コンビニ系銀行による顧客獲得競争の火ぶたが切られた。セブン銀行は15日、ATM(現金自動預払機)で主要な交通系電子マネーをチャージ(入金)できる業界初のサービスを開始。ATMの高機能化で同日営業を始めたローソン銀行を突き放す。ローソン銀も提携金融機関の拡大や、利便性が高いATMの導入などでセブン銀を追い上げる。

 セブン銀のATMでチャージできるようになったのは、Suica(スイカ)など10種の電子マネー。ICカードのほかスマートフォンやウェアラブル端末にも対応する。ATMの入出金取引件数を増やし、提携する金融機関から得る手数料収入を高めるのが狙いだ。

 セブン銀はATMを経営の軸に据えており、来年度中には次世代型の導入を予定している。海外でも米国に約8000台のATMを設置しているほか、フィリピンやタイ、香港などセブン-イレブンが進出している国での事業展開も構想している。

 一方、ローソン銀は新千歳空港(北海道千歳市)内にローソン店舗外では初めてとなるATMを設置。地域金融機関が対応するのが難しい海外のカードを使えるATMを設置するなどして差別化を図り、セブン銀を追い上げる。また、福井銀行と提携し、福井県内にATMを設置する。ATMの設置台数は約1万3000台で、2万4000台超のセブン銀に倍近い差を付けられているが、早期にサービスを拡充し差を縮める。

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