プリンスホテル小山社長、大阪進出に意欲

事業ビジョンを語るプリンスホテルの小山正彦社長=14日、大阪市都島区(田村慶子撮影)
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 プリンスホテルの小山正彦社長は14日、大阪市内で開いた事業説明会で、大阪進出について「開発を共同で進めるパートナーがいれば、できるだけ早い時期に営業を始めたい」と意欲を示した。

 急増する訪日客に加え、来年開催の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)やラグビーW杯などにより、国際的な知名度が高まる大阪を観光市場の成長エリアと認識。「海外から(国際会議や展示会など)MICEの誘致も見込める」(小山社長)として、大阪で数年以内に出店する見通しを示した。

 国内で計43ホテルを運営する同社の出店地域は関東以北が中心で、関西では京都、滋賀の2店舗のみ。大阪では、2020年夏から展開に乗り出し、10年後をめどに100店舗を計画する宿泊特化型の「プリンス スマート イン」をはじめ、宴会や飲食機能を充実させた高級ブランドの出店も検討するという。

 また、小山社長は大阪観光の課題として「長く滞在してもらえる工夫が必要」と指摘。今後、大阪への出店を進める上で「大阪だけに滞在してもらうのではなく京都、滋賀、神戸、広島など広いエリアで連携しながら魅力ある滞在型観光を開発したい」と述べた。

 具体的なイメージとして、21年に関西で開かれる「ワールドマスターズゲームズ」を例に挙げ、「鉄道や航空といった異業種と組み、スポーツや文化などの切り口で広域開催のイベントを誘致することも考えられる」と説明した。