【展望2019】東西両輪体制築く ピーチ・井上慎一CEO

産経新聞のインタビューに応じるピーチ・アビェーションの井上慎一社長=大阪府田尻町のピーチ・アビェーション本社
産経新聞のインタビューに応じるピーチ・アビェーションの井上慎一社長=大阪府田尻町のピーチ・アビェーション本社【拡大】

 --昨年バニラエアと2019年度に統合することを発表し、バニラエアの社長にも就任した

 「統合を発表して以降、新規就航などの引き合いも増え、期待の大きさを感じる」

 --3月以降の夏ダイヤではバニラの路線の一部をピーチとして運航し始める

 「今年はバニラの機体の改修を行う。同じエアバス機を使っているが、コックピットの形状などが一部異なり、また乗員の移行訓練も必要。バニラの一部の路線をいったん運休するケースがあるが、統合に向けた体制をとるためだ」

 --統合によって期待する効果は

 「国内でも格安航空会社(LCC)の利用は拡大しているが、それでもまだ全体の10%程度。欧州は4割程度だ。首都圏での知名度が足りない。中期的には成田路線を増やすことで、東京と大阪の両輪体制をとり、利便性を高める」

 --中距離路線への進出を表明した

 「どのように利益をあげていくのか課題も多いが、アジアの競合他社が参入してきているのを黙ってみているわけにいかない。生産性向上など、まだ取り組むべきことがある」

 --LCC需要の見通しは

 「関西ではワールドマスターズゲームズや万博など、大きなイベントが続く。定住人口では東京より少ないが、交流人口では負けていない。(ピーチも)運航開始から7年になり、利用者層は拡大していく」