スーパーコンピューター「京」=神戸市中央区(甘利慈撮影)【拡大】
京は23年に稼働をスタート。毎秒約1京(京は1兆の1万倍)回の計算能力を誇り、この年の世界ランキングで1位に立ったが、現在では中国、米国に抜かれて4位に後退。ただ、新薬や自動車の開発などに活用され、開発期間の短縮などに貢献している。
次世代スパコンでは「エクサ(100京)」級と呼ばれる計算速度を目指す。ただ、米国や中国などのライバルも次世代スパコンの開発を進めている。日本では開発期間の短縮を図るため、「インフラやスタッフが充実している理研に(次世代スパコンを)置くのが妥当」(関係者)とする声が強い。
26年度予算案では、あらゆる細胞に分化する能力を持つ人工多能性幹細胞(iPS細胞)を中心とした再生医療の研究を進める京都大などを支援する事業費89億円も計上された。次世代スパコンとあわせ、関西発の技術革新が日本の国際競争力強化のカギを握りそうだ。