九州電力は10日、川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)の原子炉に燃料を入れる装荷作業を完了した。7日から始まった燃料装荷は、全157体を4日間かけて実施する予定だったが、想定より早く順調に進んだ。
九電は8月10日にも原子炉を起動させ、13日前後に実際に発電、送電を開始する。再稼働後も原子力規制委員会が冷却設備などに問題がないか検査後、9月中旬にも営業運転に移行する。
再稼働を果たせば、九電としては平成23年12月に玄海4号機(佐賀県)が停止して以来、約3年8カ月ぶりの原発の運転となる。
燃料装荷は、燃料棒を束ねた「燃料集合体」(縦横約20センチ、長さ約4メートル)を1体ずつ専用クレーンを使って、燃料貯蔵プールから約50メートル離れた炉心に挿入。1体につき約20分ずつかかる作業は24時間かけて行われ、10日午前0時12分に全工程を終了した。
規制委は今後、燃料装荷の状況を確認する検査を行う。川内1号機は4年以上停止しているため、九電は1カ月以上かけて設備の点検作業を進める。ただ、規制委は、検査で不備が確認されれば、九電に修正を求めることにしており、再稼働の時期がずれ込む可能性がある。