【はれのひ閉鎖】「早く上場したい」仕事完璧、面倒見よい…好評価の社長の転落 (1/2ページ)

騒動の渦中にあるはれのひ・篠崎洋一郎社長(中国のブライダル情報サイトから)
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  • 「はれのひ」本社が入居するビル=12日、横浜市中区桜木町

 成人の日を前に突如営業を停止し、大混乱を引き起こした「はれのひ」。同社の篠崎洋一郎社長(55)は依然として行方をくらましている。周囲に「早く上場したい」と明かすなど、強い上昇志向で順調に事業を拡大していたが、最近は急激に業績が悪化。当座の資金繰りにも腐心していた様子が見え隠れする。敏腕社長のもくろみは、どこで崩れたのか。

「常に自信」

 関係者らによると、篠崎社長はアパレル関係の商社などを経て、平成15年に着物の販売やレンタルなどを行う埼玉県内の会社に入社した。同社の元同僚によると、篠崎社長は当時、店舗の新規開拓営業の部署に所属。自身のノルマは達成した上で、苦戦している同僚には積極的にアドバイスをし、実際に新規契約までこぎつけさせることも多かったという。

 元同僚は「面倒見がよく、与えられた仕事は完璧にこなすイメージ」と振り返り、「この業界では『成人式で失敗すればすべてが台無し』というのは常識。こんな問題を起こすとは驚きだ」と話す。

 20年に福岡市で写真館向けのコンサルティング事業を始めたのち、同市で23年にはれのひを設立。はれのひの経営のかたわら、契約先の企業で社員向けのセミナーなども行っていた。

 約4年前に勤務先の呉服店で篠崎社長のセミナーを受けたという男性は「店舗内での呉服の展示方法、電話営業のノウハウなどを教わった。常に自信ありげな様子が印象的だった」と振り返った。