認知症の排泄コントロール 個々のサイクル、把握を (1/5ページ)

2014.1.18 12:37

トイレに誘導される認知症の人=東京都品川区のケアホーム西大井こうほうえん

トイレに誘導される認知症の人=東京都品川区のケアホーム西大井こうほうえん【拡大】

 ■プロに聞く、失敗しない事前ケア

 認知症の人のケアで難しいとされるのが排泄(はいせつ)ケア。ときには、オムツをはぎ取る、垂れ流すなどの悩みも聞かれ、在宅を諦める最大の要因と言えそうだ。一方で、高齢者の入居施設や特別養護老人ホームなどではオムツを極力減らすのが最近の傾向。プロが行う「事前ケアの技」を聞いた。(佐藤好美)

 昼食が済み、入居者らが食堂でテレビを見ていた午後2時半。東京都品川区にある「ケアホーム西大井こうほうえん」で、スタッフらは時計を確認すると、認知症で要介護3の高齢者に耳元で声をかけた。

 「トイレに行く?」

 同意した高齢者の両手を取ると、ゆっくり立ってもらい、トイレまで両手を引き、無事、個室に誘導した。

 「ケアホーム西大井」は介護サービスがパッケージになった「サービス付き高齢者向け住宅」。入居者48人全員が介護保険の対象で、うち34人には何らかのトイレ介助が必要。個々人のタイミングを把握し、時間を見計らってトイレに誘い、排泄介助をする。最重度の要介護5の人も例外ではない。

汚れ物を出さない「事前のケア」が大切

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