広島市の土砂災害など各地で局地的な豪雨が大きな被害をもたらしている。豪雨は局所的に短時間に積乱雲が発達することで起きるため、予測が難しいとされてきた。こうした中、気象庁が精度の高い降雨予測サービスをインターネット上で始めたり、民間会社が分かりやすい降雨予測のスマートフォン(高機能携帯電話)のアプリを開発するなど地域の降雨予測が手に入れやすくなっている。(安田奈緒美)
詳細な予測
気象庁は今月から、5分ごとの詳細な降水状況を予測する「高解像度降水ナウキャスト」(http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/)をホームページで公開している。
従来の降水予測「降水ナウキャスト」は解析能力が1キロ四方までにとどまり、それより狭い範囲で局所的に発達する雨雲の動きへの対応は難しかった。新しい予測システムでは同庁のレーダーのほか、降雨状況を迅速にキャッチできる国土交通省の「XバンドMPレーダ」なども利用し、より狭い250メートル四方でのデータを解析。5分ごとに、最長30分後まで局地的な大雨の備えにも役立つ。