「小さな気泡が揺れてきらめくのも魅力」と話す塚本幸倫さん(左)と松之内星哉さん=京都市左京区の京都精華大【拡大】
室内の水槽で水草(みずくさ)を育てる「水草水槽」が人気を呼んでいる。水槽といえば金魚や熱帯魚を飼うイメージがあるが、水草を中心に自然の生態系を再現、自分だけの“大自然”づくりに挑んだり、緑の癒やしに浸ったりと楽しみ方もいろいろ。一部マニアの世界から飛び出して愛好者を広げており、水草を本格的に扱うペットショップも登場している。(服部素子)
室内インテリア
兵庫県伊丹市のペットショップ「ひごペットフレンドリー クラウンパーク伊丹店」。2階建ての店内の1階は犬や猫の関連グッズが中心だが、2階にあがると一変。フロアの半分、約300平方メートルに涼しげな水草の緑がきらめく、「アクアコーナー」が広がる。
関西中心に17店舗を展開するひごペットフレンドリー(大阪府吹田市)では約3年前から、水草に力を入れ始めた。同社アクアコーナー部門長の加藤大和さんは、「室内インテリアとして、観葉植物を置く感覚で水草水槽を育てる人が増えてきました」と話す。
扱う水草は、水槽の底を芝生のように覆い尽くす「グロッソスティグマ」や、明るいライトグリーンの「ニューラージパールグラス」など約150種。購入者の中心は30、40代の男性だが、フロアには水草を熱心に観察する若い夫婦の姿も。魚が泳ぐだけの水槽には興味がないという女性も、照明に映える水草の緑に魅せられてファンになっていくという。