食べたら死ぬ、触れても危険…猛毒キノコの恐怖 奈良で大量発生の謎 (2/5ページ)

2015.10.31 17:02

今年9月、春日山遊歩道付近で見つかったカエンタケ(奈良きのこの会提供)

今年9月、春日山遊歩道付近で見つかったカエンタケ(奈良きのこの会提供)【拡大】

  • 今年8月、生駒山山麓で見つかったカエンタケ(奈良きのこの会提供)
  • シイタケと似ていて誤食が多いツキヨタケ(長野市提供)
  • カエンタケが見つかった春日山遊歩道の川沿い斜面に県が立てた注意看板=奈良市
  • 食用のウラベニホテイシメジと間違いやすいクサウラベニタケ(長野市提供)
  • 「殺しのエンジェル」と呼ばれる猛毒のドクツルタケ(奈良きのこの会提供)
  • 「殺しのエンジェル」と呼ばれる猛毒のドクツルタケ(奈良きのこの会提供)
  • 毒があるクサウラベニタケとよく似た食用のウラベニホテイシメジ(長野市提供)

 このカエンタケ、近年は奈良県内で大量発生しているのが確認されている。昨年8~10月には、生駒山山麓(同県生駒市)で100本以上、奈良市の観光名所「若草山」の頂上付近でも1本が確認された。

 愛好家の仲間とともに「キノコ観察会」を開催した際、これらのカエンタケを確認した「奈良きのこの会」の世話人、下原幸士さん(65)は「近年これほどの大量発生を見たのは初めて」といい、関係機関に注意喚起を呼びかけた。

 ナラ枯れが原因?

 同会によると、カエンタケが全国で確認されるようになったのは、ここ20年。昆虫が媒介する菌で樹木が枯れる「ナラ枯れ」被害の拡散と、カエンタケの発生時期や場所が重なるというが、その因果関係は明らかになっていない。

 ナラ枯れは、「カシノナガキクイムシ」という体長5ミリほどの昆虫が樹木に穴を開けて潜入し、「ナラ菌」を持ち込むことで発生する。感染すると幹の中の水を運ぶ導管が詰まり、樹木が枯死する。木の葉は茶色く変色し、幹がもろくなって折れやすくなるという。

ナラ枯れの被害が進行している生駒山山麓では…

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