
羽田空港国際線ターミナルに設置されたジカ熱への注意を呼びかける電子看板=東京都大田区【拡大】
海や山など野外で活動することが増える夏は、蚊も活発に活動する時期。蚊は、ジカ熱やデング熱、日本脳炎などさまざまな病気を媒介する。これらの感染症が流行する地域へ渡航する人はもちろん、国内でも蚊に刺されないための対策をしっかりすることが大切だ。(平沢裕子)
東南アジアで流行
蚊が媒介する感染症には、ジカ熱▽デング熱▽ウエストナイル熱▽日本脳炎▽チクングニア熱▽マラリア▽黄熱-などがある。いずれもウイルスや原虫などの病原体を持った蚊に刺されることで感染、発症する。
ジカ熱は、五輪開催地のブラジルなど中南米で流行し、五輪への影響が懸念されているが、関西福祉大の勝田吉彰教授(渡航医学)は「タイやフィリピン、ベトナムなどアジアでも流行している。日本国内へは往来の多いアジアから持ち込まれる可能性が高い」と指摘。海外で感染し、帰国後に発症した海外感染者は7人確認されており、空港では中南米やアジア地域への渡航者に向け、ポスターや電子看板で注意を呼びかけている。