
女性管理職の意見交換会。社外ネットワークづくりを支援するのが狙い(提供写真)【拡大】
「女性は入社2年目には管理職への意欲が大きく低下する」-。独立行政法人「国立女性教育会館」が2015年に入社した男女を対象に実施した調査で、こんな傾向が浮かび上がった。男性は女性ほど下がっておらず、女性が入社後早い時期に、仕事と家庭の両立の難しさを知り、意欲をそがれている実態がうかがえた。
調査は正社員800人以上の企業の社員を対象に15年と16年に実施、両方に答えた745人の回答を分析した。
1年目に「管理職を目指したい」「どちらかというと目指したい」とした女性は64.7%だったが、2年目には44.1%に低下、20.6%が管理職志向を失った。一方、男性も94.1%から85.2%に低下したが、女性に比べ変化が小さかった。
2年目に意欲を失った女性に理由を聞いたところ、「仕事と家庭の両立が困難になる」(64.4%)が最も多く、「自分には能力がない」(45.8%)、「責任が重くなる」(32.2%)が続いた。「もともと長く勤める気がない」も20.3%だった。
転職志向には男女差がなく、2年目に「機会があれば転職したい」「どちらかというとそう思う」と答えたのは全体で46.0%。このうち2年目に転職志向に変わった人は22.4%だった。
また、仕事に対する満足度については、2年目は男性の方が高く、プライベートの満足度は女性が高かった。