北千住駅と赤羽駅。どちらの街も「物価が安い」「商店街が充実している」といったイメージがあるが、利便性がいいのはどちらか。[小林拓矢,ITmedia]
東京23区内では家賃が比較的安いことも共通している。住宅情報サイト「スーモ」の「穴場だと思う街(駅)ランキング」(2017年版)で北千住は1位、赤羽が2位となっている。どちらの街も「物価が安い」ことや「商店街が充実している」ことが理由としてありそうだ。お店の選択肢の多さなどでも共通している。
そんな2つの駅は、鉄道網の上でもライバル関係にある。
北千住駅と赤羽駅から人はどこへ向かうのか
北千住駅と赤羽駅は、都心へ向かう交通の要衝である。北千住駅には、都心へ向かう路線としては東京メトロ千代田線、JR常磐線、つくばエクスプレス、東京メトロ日比谷線、東武スカイツリーラインがある。それぞれの路線が、都心部へダイレクトにアクセスしている。大手町、上野、東京、秋葉原、霞ケ関、六本木、神保町……。
例えば霞ケ関駅へは、千代田線と日比谷線でアクセス可能だ。大手町駅には、千代田線と半蔵門線でアクセス可能である。どこかの路線で大幅に遅延しても、別の路線で目的地にたどり着くことができる。通勤や通学の面で安心だ。そういった都心各方面へのアクセスのよさは、北千住駅の最大の強みである。
そのため乗降人員数も多い。JRと私鉄、あわせて約124万人(2015年度、ただし日比谷線の北千住駅は東武スカイツリーラインの利用者も含まれるため、今回合計の乗降人員数からは除く)が、北千住駅を利用している。都心部へ乗り換えすることなくダイレクトにアクセスできる点が、北千住駅を繁栄させている。