無期転換ルール 「賃金変更なし」など課題も 3分の2の企業が“順守”

 共同通信が2~3月、主要企業112社を対象に実施したアンケートでは、1日に始まった無期転換ルールへの対応について約3分の2の企業が「通算5年を超えた有期契約社員からの申請があれば無期雇用に転換する」と回答。約20社は「5年未満でも無期契約にできる制度を導入する」と答えた。大手ではルールが目指す有期労働者の雇用安定に向けた対策が一定程度、進んでいる。

 ただ無期契約に移行した労働者の賃金や休暇などの労働条件は約60社が「変更しない」としており、正社員との格差是正には課題が残る。中には「正社員の制度に準拠」(コマツ)「社員と同様に、休業扶助や欠勤控除の適用対象とする」(J.フロントリテイリング)などと、正社員の待遇に合わせて改善する企業もあった。

 一方、2015年9月施行の改正労働者派遣法では、同じ職場の派遣労働を原則最長3年と規定、派遣切りが相次ぐ恐れが指摘されている。

 同法は、派遣元に3年に達した人の直接雇用を派遣先に依頼するなどの雇用安定措置を義務付けているが、アンケートでは「依頼があった場合に直接雇用に切り替えるか」との設問に「直接雇用する」と回答したのは10社にとどまった。「しない」と答えたのも25社に上った。