パワハラ対策を企業に義務付け 厚労省が法案提出へ 実効性課題 (1/2ページ)

職場のハラスメント対策をめぐる法改正などについて議論された労働政策審議会の分科会=19日午後、東京都港区
職場のハラスメント対策をめぐる法改正などについて議論された労働政策審議会の分科会=19日午後、東京都港区【拡大】

 増え続けるパワハラ被害の声に押され、厚生労働省は企業に防止対策を義務付けることを決めた。就業規則などで対応方針を明記させる。セクハラ対策も強化し、社外との間で起きた事案について企業の取るべき対応を示す方向。厚労省は、来年の通常国会で関連法案の提出を目指す。

 強い抑止力を期待

 規制する法律がない現状からは一歩前進するが、より強い抑止力が期待される「行為自体の禁止」は見送られる。労働組合はセクハラ対策も「踏み込み不足」と歯がみしており、実効性の確保に課題を残した形だ。

 「パワハラ対策は喫緊の課題だ。行為の禁止は一体いつ議論するつもりなのか」。厚労省が法改正の骨子案を提示した19日の労働政策審議会の分科会。労働者側である連合の委員は語気を強めて政府の見解をただした。

 連合が禁止規定にこだわるのは、国際労働機関(ILO)が来年にも、ハラスメント規制条約の採択を予定しているからだ。検討段階の報告書では加盟国に「ハラスメントを禁止するための国内法令を採択すること」が求められており、連合は今回の法改正がその好機になると考えた。

 だが分科会の経営者側や有識者委員は、行為禁止は時期尚早だと主張した。特に中小企業団体の代表は「パワハラの定義すら明確になってない。まずは周知、啓発を図るべきだ」と法律に基づく規制そのものに反対した。

 厚労省が労使の折衷案として提示したのが、企業の防止対策義務化だ。指針で定めるとした項目の多くは、男女雇用機会均等法に規定されたセクハラ対策と同様の扱い。初めての法制化といっても目新しさに欠ける印象は否めない。

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