【節約家計簿】貯金簿で残高管理をする

 12月は1年の家計を振り返る月。平成30年の年間収支は、黒字でしたか。赤字になってしまいましたか。

 年間収支を振り返るために、家計簿を付けている方は1年間のまとめのページを整理してみましょう。支出は収入の範囲内でも、税金やレジャー費、家電の買い替え費などの特別支出も計算すると、支出が意外に多かったご家庭もあるはず。特別支出を含めた年間収支を計算しないと、1年間の黒字額や赤字額はつかめないのが現実です。

 年間収支を計算したいけれど、家計簿を付けていない方は、ぜひ、貯金簿を付けてみてください。貯金簿は、預金や運用商品の残高の推移を確認するためのノートです。私は30代の頃から3カ月ごとに書き込んでいます。会社員の場合はボーナス月に年に2回、年金暮らしの方は年金の支給月に年に6回記入することをおすすめしています。私は貯蓄性のある保険に多く加入しているので、保険料の月額に支払った月数を掛けたものも、残高に加えています。

 家計簿は1年間付け続けないと年間収支はつかめませんが、貯金簿では1年前の同時期の残高を、通帳やネットなどで確認して記入すれば、1日で「1年間の収支」がつかめます。証券口座は「資産の推移」のページで1年前の残高がわかります。

 家計簿を付けていても集計が不完全だったり、特別支出まで記帳していないのはよくあるケース。一方、日々の支出の管理は不完全であっても、貯金簿を付けると口座に入った利息や配当金なども含めた1年間のお金の流れがつかめます。

 貯金簿はエンディングノートの役割も果たしますので、パソコンやスマートフォンのメモ機能などではなく、ノートの利用をおすすめしています。万が一、記帳している人が脳の病気にかかったり、急に亡くなったとしても、家族が気づかず休眠預金になるのを防げると思います。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)