男子ノーマルヒル(HS106メートル、K点95メートル)予選で、日本勢は3人が40位以内を確保し、ワールドカップ(W杯)個人総合3位で予選免除となる41歳の葛西紀明(土屋ホーム)とともに4人全員が9日の本戦に進んだ。
あどけなさの残る15歳の少女が、初挑戦の五輪で圧倒的な存在感を放った。演技前から地鳴りのような「ロシア!」の声援がこだま。開催国の重圧を受けながら氷上に立ったリプニツカヤは、「普段の試合より冷静だった。応援が力になった」。強靱(きょうじん)な精神力としなやかな動きでトップの点をたたき出した。
冒頭で高難度の2連続3回転ジャンプを成功させ、残る2つも難なく決めた。世界屈指の柔軟性を生かし、3つのスピン全てで最高難度のレベル4を獲得。72.90点の高得点で自己ベストを0.66点更新し「全てできて満足している」とほほ笑んだ。
シニアでは2シーズン目ながら、1月の欧州選手権を制した。団体戦とはいえ、浅田を上回り「考えてもいなかった。どうやってできたか(自分でも)知りたいくらい」と喜んだ。(共同/SANKEI EXPRESS (動画))