米中間選挙で焦点となる激戦州=2014年11月4日投開票、※2014年8月2日現在【拡大】
米国のバラク・オバマ大統領(52)の残り任期を左右し、2016年の次期大統領選の行方を占う中間選挙の投開票が3カ月後の11月4日に行われる。与党民主党が過半数死守を目指す上院選は大接戦で、南部を中心とする激戦13州の勝敗が焦点だ。下院選では、民主党が野党共和党から多数派の座を取り戻すのは難しく、オバマ氏は両院を共和党に支配される敗北の瀬戸際に立たされている。
中間選挙はこれまでの政権運営への審判となるため政権に厳しい結果が出ることが多い。オバマ政権にとって最大の実績の医療保険改革の評価が低く、景気回復の実感に乏しい中、今回も共和党にやや勢いがある。
ただ、激しい与野党対立で移民制度改革や銃規制が頓挫しつつあり、指導力に疑問符が付くオバマ氏だけでなく、政権批判のみに徹する共和党も支持固めに苦慮している。
「政府を機能させないことだけを狙う政党がある」。オバマ氏は7月下旬、遊説先の西部カリフォルニア州サンノゼ近郊で、下院共和党が主要法案の成立を阻んでいると批判した。だが、重要政策が停滞する現状は、選挙結果次第でさらに悪化する恐れがある。