ただ、難工事が予想されており、工期が延びればそれだけ建設費も増える。特に、南アルプスを貫通するトンネルや地下に建設する品川、名古屋のターミナル駅は、いずれも10年以上かかる大工事だ。金子副社長は「資材(価格)や金利、物価などの変動はあると思う。企業としての収益力を高めるとともに、工法のコストダウンに努めることで対応していきたい」と述べた。
生態系への影響最小限に
環境への配慮も欠かせない。工事では東京ドーム46個分の5680万立方メートルもの残土が出ると見込まれているが、その活用先の多くが未定だ。
また、トンネルが地下水脈を横切れば、河川流量の減少や枯渇を招き、生態系に影響を与える恐れがある。国交相の意見書でも、工事前に地下水位や河川流量について精度の高い予測を行い、影響を最小限にするよう求めている。(SANKEI EXPRESS)