世界の国々から海洋に流出するプラスチックごみは1年間で480万~1270万トンにも上るとの推計結果を、米ジョージア大などの研究チームがまとめ、2月13日付の米科学誌サイエンスに発表した。国別で最も多いのは中国で、世界全体の約28%を占めた。海に流出したプラスチックごみは生物分解されずに海を漂い続けるため、大量流出を放置すれば、海の生態系に悪影響を与えるだけでなく、海流が妨げられて気候変動にもつながると研究チームは警告している。
世界の28%占める
研究チームは、海に面する192の国や地域を対象に分析。2010年のデータを元に海沿い50キロ以内の人口密度、1人当たりの廃棄物の排出量、廃棄物に含まれるプラスチックの割合、不適切に廃棄処理される割合などを分析し、年間の海洋流出量を試算した。海洋に浮かぶプラスチックごみの量ではなく、海岸線から流出した量を調査した研究は初めてという。