中国で春節(旧正月)を祝う大型連休が始まり、日本国内では19日、中華街を抱える長崎や横浜などで祝賀行事が行われる一方、買い物目当ての中国人旅行者が大挙して押し寄せている。百貨店や量販店の多くは、売上高が落ち込む2月の「特需」とみて、この商機を取り込もうと懸命だ。
ランタンで街染め上げ
長崎市では、約1万5000個の中国ちょうちんを街中でともす「長崎ランタンフェスティバル」が始まり、赤や黄色の光が一斉に街を染め上げた。
午後6時、中華街に近い主会場の湊公園でドラや爆竹の音とともにランタンに光がともった。3月5日までの期間中、90万人以上の人出を見込む。
長崎県諫早市の専門学校生、水町香菜美さん(20)は「温かみのある明かりに癒やされた。身近に中国文化を感じられて、長崎はいいなと思った」と声を弾ませた。
横浜市中区の横浜中華街では、白や黄色に彩られた5頭の獅子による伝統の獅子舞「採青」が店舗前を練り歩き、商売繁盛を祈って舞いを披露。爆竹や太鼓の音が鳴り響く中、激しくジャンプしたり、2階まで伸び上がる獅子の姿に集まった人々は歓声をあげた。